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ハーマン、ZFのADAS事業を買収

ADASおよび集中型カーエレクトロニクス・プラットフォームにおけるハーマンの戦略的基盤を確立し、急成長するSDV市場を定義する

スタンフォード、コネチカット州--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 自動車技術およびライフスタイル・オーディオ分野における世界的リーダーであり、サムスン電子の完全子会社であるハーマン・インターナショナルは、ZFグループの先進運転支援システム(ADAS)事業を買収する最終契約書に調印したことを発表しました。本事業には、先進的な自動車コンピューティング・ソリューション、スマートカメラ、レーダー、ADASソフトウェア機能が含まれます。取引額は15億ユーロとなります。

統合化された集中型車両アーキテクチャの実現に向けた戦略的ステップ

ハーマンが掲げる「Consumer Experiences. Automotive Grade.」戦略は、自動車の安全性、信頼性、長期的なプラットフォームサポートに関する最高水準の要件を満たしつつ、消費者が主要テクノロジーブランドに期待するスピード、インテリジェンス、そして直感的に分かりやすいといった体験を車両にもたらすことを重視するものです。自動車メーカーがソフトウェア定義車両(SDV)への移行を加速させるなか、このアプローチにより安全機能および運転支援機能と快適性、コネクティビティ、車載インテリジェンスがシームレスに連携する体験を実現することができます。本買収によりハーマンはADASおよびセントラルコンピューティング・プラットフォーム市場への戦略的進出を果たし、急成長するSDV市場における自社の役割を確立し、発展させていく土台を固めることができました。

ZFのADAS技術とハーマンの主力製品であるデジタルコックピットをセントラルコンピューティング・デザインに統合する本買収により、次世代車両アーキテクチャの実現に向けたハーマンのロードマップが強化されることになります。今回の統合により、共有プラットフォーム上で運転支援・自動運転ソリューション、安全性、ユーザー体験を提供する将来のセントラルコンピューティング・ソリューションの土台が構築されます。このアプローチによりシステム設計の効率化、統合による複雑さの低減、イノベーションサイクルの効率化を実現するとともに、ハーマンがOEMメーカーに対し差別化されたコンテキストアウェア機能を備えた車両体験を展開することが可能となります。

「今、業界は転換点にあり、安全性、インテリジェンス、そして車内体験が統合されたコンピューティング・アーキテクチャを通じて一体となることが求められています」と、ハーマンの最高経営責任者(CEO)兼オートモーティブ事業部門社長であるクリスチャン・ソボトカは述べています。「本契約により、当社は戦略的な一歩を踏み出し、相互補完的なADAS機能でポートフォリオを拡大します。これにより、知覚に基づくオーディオキューから、よりパーソナライズされた状況認識型運転に至るまで、領域横断的な体験を実現します。ハーマンの長年にわたる自動車分野の専門知識と、サムスンの広範にわたる技術リーダーシップを組み合わせることで、当社はOEMメーカーが次世代のインテリジェントかつ共感力のあるコネクテッドカーを設計するお手伝いをすることができます。」

「ハーマンは、当社のADAS事業の成長とイノベーションの可能性を最大限に引き出すことができる理想的なパートナーです」と、ZFグループの最高経営責任者(CEO)であるMathias Miedreich氏は述べています。「また、今回の取引により、当社は負債を大きく削減させることができ、ZFが世界をリードする中核技術にリソースを集中させることが可能となります。」

「サムスンには、イノベーションを加速させ、お客様の可能性を広げる戦略的買収を成功させてきた実績があります」と、ハーマンの取締役会会長であり、サムスン電子のシニアアドバイザーを務めるYoung Sohnは述べています。「2017年にハーマンを買収して以来、同社は自動車およびオーディオ事業を70億ドルから現在の110億ドル超にまで拡大してきました。ZFのADAS技術が加わることで、この勢いがさらに加速することになります。ハーマンは今後技術基盤をさらに拡大することで、より安全かつインテリジェントで、より直感的な車内体験を提供します。今回の買収は、業界が変革を遂げるなかハーマンのリーダーシップを強化するとともに、サムスンのモビリティの未来への長期的なコミットメントを裏付けるものです。」

「ハーマンの長期戦略を遂行するうえで重要な節目となる本取引により、当社のポートフォリオがさらに強化されることになります」と、ハーマンの最高戦略責任者(CSO)であるCarolin Reichertは述べています。「プロセス全体を通じて、当社はZFと非常に建設的な協力関係を築き、複雑なカーブアウトを成功させる能力を証明することができました。」

本契約の一環として、欧州、米州、およびアジアで勤務するZFの従業員約3,750人が、取引完了後ハーマンに転籍することになります。本取引は、必要な規制当局の承認取得を条件として、2026年下半期に完了する予定です。

取引完了後、ハーマンは自社のセントラルコンピューティングおよびデジタルコックピット開発計画にZFのADAS技術を統合し、自動車メーカーがより拡張性が高く安全性を備えた車両アーキテクチャをデプロイできるようにします。両社は既存のプログラムへの強力なサポートを維持しつつ、エンジニアリング、ADAS、コンピューティングの各チームを連携させ、次世代プラットフォームの実現に向けたイノベーションを加速させます。

ハーマンについて

ハーマンは、ライフスタイル・オーディオおよび自動車技術における世界的リーダーです。当社は、道路、各家庭、ステージなど、あらゆる場所において人々の生活を豊かにするインテリジェントな体験を創り出しています。JBL®、Harman Kardon®、AKG®、Bowers & Wilkins®、Denon®、Marantz® など当社が誇る象徴的なオーディオブランドは、世界中の消費者や音響・映像の専門家にプレミアムサウンドを提供しています。世界中で5,000万台以上の自動車が、より安全かつスマート、そしてより直感的な車内体験を実現するためにハーマンのテクノロジーを採用しています。サムスン電子の完全子会社であるハーマンは、世界中に約2万6,000人の従業員を抱えています。

ZFについて

ZFは、乗用車、商用車、産業技術向けに先進的なモビリティ製品・システムを供給する世界的なテクノロジー企業です。同社の包括的な製品群は、主に輸送・モビリティ分野の自動車メーカー、モビリティプロバイダー、スタートアップ企業を対象としています。ZFは多様な車種を電化しています。当社は製品を通じて排出ガス削減、気候変動対策、モビリティの安全性向上に貢献しています。自動車セクター(乗用車・商用車)に加え、建設機械・農業機械、風力発電、船舶推進システム、鉄道車両用ドライブシステム、鉄道試験システムなどの市場セグメントにもサービスを提供しています。世界中に約16万1,600人の従業員を抱えるZFは、2024年度に414億ユーロの売上高を計上しています。同社は30カ国に161の生産拠点を擁しています。

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Contacts

Media:

HARMAN
Dawn Geary
Director, Global Communications, Automotive
dawn.geary@harman.com

ZF Group
Mirko Gutemann
Spokesman Corporate R&D, ADAS/AD Technology, Safety Technology
mirko.gutemann@zf.com

HARMAN



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Spokesman Corporate R&D, ADAS/AD Technology, Safety Technology
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