-

AI主導のクラウド需要により、第3四半期のアジア太平洋地域のテクノロジー・サービス支出は反発傾向にあることがISG Index™で示される

クラウド支出が14%増加した一方、マネージド・サービスの年間契約額は9%減

シドニー--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- インフォメーション・サービシズ・グループ(ISG)(NASDAQ:III)による最新の業界動向報告書によると、アジア太平洋地域の企業は第3四半期に、AIを支えるためにクラウド・サービスへの支出を継続した一方で、経済の不確実性を背景としてマネージド・サービスへの支出を抑制したことが明らかになりました。

年間契約額(ACV)が500万米ドル以上の商業アウトソーシング契約を測定する「アジア太平洋地域ISGインデックス(The Asia Pacific ISG Index™)」によると、第3四半期の複合市場(クラウドベースのXaaSとマネージド・サービス両方)のACVは、前年同期比で10%増の57億米ドルとなり、今年最も成長した四半期となりました。第3四半期の2桁成長は、複合市場で1%減となった第2四半期からの反発を示しています。

企業は自社内におけるAI拡大のためにクラウドの活用を推進しており、第3四半期におけるXaaSの支出は14%増の49億米ドルとなりました。アジア太平洋地域では、XaaS市場は4四半期連続で2桁成長を記録しており、第3四半期の成長率は第2四半期比で110ベーシスポイント加速しました。

XaaSセグメントの内訳では、インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス(IaaS)のACVは13%増の43億米ドルとなり、ソフトウエア・アズ・ア・サービス(SaaS)のACVは18%増の5億6300万米ドルとなっています。

他方、マネージド・サービスへの支出は第3四半期に9%減の8億4900万米ドルとなりました。同四半期中に締結されたマネージド・サービス契約は前年同期比6.5%減となる合計58件で、そのうち年間1億米ドルを超える大型契約(メガディール)は2件でした。ただし、ISGが測定する最小の契約帯(500万〜1000万米ドル)の契約数は39%増と、前年同期比でマイナスとなっていた2025年の第1・第2四半期から大きく反転しました。

マネージド・サービス内では、ITアウトソーシング(ITO)のACVが19%減の5億3600万米ドルとなり、同領域内で最大かつ最も成長が速いITO分野であるアプリケーション開発・管理(ADM)でも1%未満の増加にとどまりました。また、ビジネスプロセス・アウトソーシング(BPO)も低調で、63%減となる5500万米ドルでした。一方、エンジニアリング・研究開発(ER&D)サービスは108%増となる2億5900万米ドルで、大きな成長を見せました。

業種別では、メディア・通信分野(253%増)と小売分野(140%増)のみがプラスの結果を示しており、その他のすべての業種で支出が大幅に減少しました。

地域別では、中国はNeusoft による自動車分野の大型契約の恩恵を受け、前年同期比で400%超の増加(ただし基準が少額)となりました。インドは7%増となった一方、地域最大のマネージド・サービス市場であるオーストラリア・ニュージーランドでは19%減となりました。日本と韓国はいずれも50%を超える減少となりました。

ISGのアジア太平洋地域担当パートナー兼リージョナル・リーダーであるマイケル・ゲイルは次のように述べています。「AIはアジア太平洋市場をけん引し続ける原動力であり、クラウドへの支出がこの市場を支えています。マクロ経済および地政学上の不確実性によって、マネージド・サービスへの支出が抑制されていますが、第3四半期に見られた小規模契約の増加は、今後裁量的な支出へと転換していくことを示唆している可能性があります」

9か月の実績

アジア太平洋地域の複合市場のACVは、年初来で6%増加し、170億米ドルに達しました。支出の大部分はXaaSセグメントによるもので、14%増となる146億米ドルでした。XaaSの内訳では、IaaSが13%増となる128億米ドルで、SaaSが19.5%増となる17億米ドルでした。

一方、マネージド・サービスは26%減の25億米ドルとなりました。内訳では、ITO(ITアウトソーシング)が27%減となる17億米ドル、BPO(ビジネスプロセス・アウトソーシング)が40%減となる3億4200万米ドルでした。ER&D(エンジニアリング・研究開発)は横ばいの4億6200万米ドルでした。締結されたマネージド・サービス契約は184件で、前年同期比13%減となりました。

業種別では、最大の領域である銀行・金融サービス・保険(BFSI)が24%減となり、2番目に大きい製造業も年初来で8%減と低調な結果でした。小売業のみが成長を示し、13%増となりました。

地域別市場では、年初来で成長を示したのはインド(5%増)と韓国(47%増)のみでした。

2025年のグローバル予測

通年では、ISGはマネージド・サービスの収益成長率の予測を1.3%で維持しており、米州での堅調な成長が、欧州およびアジア太平洋地域での低迷によって相殺されると予測しています。他方、クラウドベースのXaaSについては、IaaSに対するAI主導の旺盛な需要が続いていることから、成長率の予測を従来よりも400ベーシスポイント引き上げ、25%に上方修正しました。

ISGインデックスについて

ISG Index™は、世界のテクノロジーおよびビジネスサービス業界に関する市場情報の権威ある情報源として認識されています。同社は92四半期連続で金融アナリスト、企業バイヤー、ソフトウエアおよびサービスプロバイダー、法律事務所、大学、メディア向けに、最新の詳細な業界データとトレンドを提供しています。

2025年第3四半期のグローバルISGインデックスの結果は、10月9日のウェブキャストで発表されました。ウェブキャストの再視聴およびプレゼンテーション資料のダウンロードは、こちらのウェブページをご覧ください。

ISGについて

ISG(NASDAQ:III)は、AIを核としたテクノロジーに関するリサーチとアドバイザリーを行うグローバル企業です。世界のトップ企業100社中75社を含む、900社を超えるクライアントが信頼を寄せるパートナーであるISGは、テクノロジーと ビジネス・サービスにおける長年のリーダーでありながら、現在ではAIを活用し、組織の卓越したオペレーションと迅速な成長の実現を支援する最前線にいます。2006年に設立された当社は、独自の市場データ、プロバイダーのエコシステムに関する深い知識、そして世界中の高度な知見を持つ1,600人のプロフェッショナルが一丸となり、クライアントのテクノロジー投資価値の最大化を支援していることで知られています。

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

Contacts

Press Contacts:
Will Thoretz, ISG
+1 203 517 3100
will.thoretz@isg-one.com

Julianna Sheridan, Matter Communications for ISG
+1 978-518-4520
isg@matternow.com

Information Services Group, Inc.

NASDAQ:III


Contacts

Press Contacts:
Will Thoretz, ISG
+1 203 517 3100
will.thoretz@isg-one.com

Julianna Sheridan, Matter Communications for ISG
+1 978-518-4520
isg@matternow.com

More News From Information Services Group, Inc.

Workday、アジア太平洋地域の企業ニーズを満たすべく拡大

シドニー--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- アジア太平洋地域の企業は、自社の技術スタックを現代化し、急速に変化する複雑な市場において競争力を維持するために、Workdayソリューションの導入を急速に進めています。これは、AIを中心としたテクノロジー分野の調査およびアドバイザリーを行うグローバル企業であるInformation Services Group(ISG)(Nasdaq:III)が発行した新たな調査レポートで明らかになりました。 2025年版アジア太平洋地域向け「ISG Provider Lens® Workday Ecosystem」レポートでは、同地域の多くの国々の企業が、Workdayのコア機能である人的資本管理(HCM)を超えて、現代的な財務ツールやAI搭載の人材プラットフォームの利用を拡大していることが明らかになりました。同地域における技術の進歩、複雑な規制、持続的な専門職人材の不足により、組織は効率性、透明性、従業員定着率向上のためのシステムの現代化を推進しています。 ISGアジア太平洋地域のパートナー兼リージョナルリーダー、マイケル・...

AIが変革するアジア太平洋地域のアプリケーション開発

シドニー--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- アジア太平洋地域の企業は、アプリケーション開発および保守(ADM)業務にAIを急速に取り入れており、アプリケーションの構築・テスト・保守の方法を変革しています。これは、AIを中心としたテクノロジー分野の調査およびアドバイザリーを行うグローバル企業であるInformation Services Group(ISG)(Nasdaq:III)が発表した新たな調査レポートで明らかになりました。 2025年版アジア太平洋地域向け「ISG Provider Lens®AI-Driven ADM Services」レポートによると、レガシーシステムのモダナイゼーション、業務効率の向上、ソフトウエアの信頼性確保といった目標の達成に向けて、AIベースのADMサービスを導入する企業が増加していることが明らかになりました。こうした傾向は、同地域の多くの市場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展や政府の支援によって、さらに加速しています。 「アジア太平洋地域の企業は、業務におけるAI機能の活用に向けて態勢を整えています」...

ISG、「2025 ISGウーマン・イン・デジタル賞」アジア太平洋地域の受賞者を発表

シドニー--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- グローバルなAI中心のテクノロジー調査・顧問企業であるインフォメーション・サービシズ・グループ(ISG )(NASDAQ: III )は、アジア太平洋地域における第3回ISGウーマン・イン・デジタル賞の受賞者を発表しました。本賞は、テクノロジー分野で活躍する女性とその業績を称えるものです。 9月11日にオンラインで開催された授賞式において、ネットワーク・サイエンス、VOIS、LTIマインドツリー、Bahwan CyberTekサプライチェーン・コンサルティング、WNS、リザルツCXの各企業で活躍するリーダーが6つのカテゴリーでゴールド賞を受賞しました。またシルバー賞、ブロンズ賞と併せて、各カテゴリーの最終候補者も、ルミナリーとして称えられました。 ISGウーマン・イン・デジタルのプログラム責任者で同社パートナーのKimberly Tobias(キンバリー・トビアス)は次のようにコメントしています。「アジア太平洋地域における第3回ISGウーマン・イン・デジタル賞を受賞したみなさま、おめでとうございます。地域全体から...
Back to Newsroom