オムディア:世界のウェアラブルバンド出荷台数が3%増、ホリデーシーズンの好調が見込まれる
オムディア:世界のウェアラブルバンド出荷台数が3%増、ホリデーシーズンの好調が見込まれる
ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オムディアの最新調査によると、第3四半期のウェアラブルバンド市場は3%増の5,460万台となりました。出荷台数の伸びは小幅ながら、市場価値は12%増の123億ドルに拡大し、プレミアムデバイスへの移行を反映しています。
平均販売価格(ASP)は前年比9%増の225ドルとなり、主に市場最大手企業によって押し上げられました。上位5社であるシャオミ、アップル、ファーウェイ、サムスン、ガーミンが、市場全体の価値の84%と数量シェアの63%を占めました。こうした価値面での優位性に加え、潤沢な資金力および研究開発リソースを有していることから、これら大手企業と価格面で競争し、新規ユーザーを獲得することは、中小ベンダーにとってますます困難になっています。
価格帯ごとの成長を後押しするデュアル戦略
主要ベンダーは、特定の価格帯に焦点を当てたデュアル戦略によって成功を収めています。手頃な価格帯のセグメントでは、シャオミ、ファーウェイ、サムスンが自社ポートフォリオを活用して数量シェアを拡大したことにより、ベーシックバンドカテゴリーが前年比12%の回復を見せ、これが成長を主にけん引しました。より高機能なベーシックバンドでは、50〜99ドルの価格帯が前年比56%増となった一方、50ドル未満のカテゴリーは2%減となりました。
同時に、スマートウォッチのベンダーは中価格帯を狙っており、200〜300ドルの価格帯ではスマートウォッチが前年比21%増となった一方、300〜500ドルの価格帯は8%減となりました。ベンダー各社は既存のプレミアム機能をより低価格帯へ展開しており、その例として、フラッグシップ機並みのヘルス機能やセルラー機能を備えた新しいApple Watch SE 3が挙げられます。
プレミアムセグメントはAIと5Gの統合によって収益を押し上げる
多くのベンダーは、ウェアラブルバンドをより広範なプレミアム化戦略の一環として活用しています。手頃さで競うのではなく、強化されたコンピューティング性能、アプリ対応、セルラー接続や衛星接続といった、より高度な差別化要素や機能に重点を置いています。
新モデルがプレミアムセグメントの大幅な成長をけん引し、500〜700ドルおよび700ドル超の価格帯はそれぞれ前年比29%増、34%増となりました。ベンダー各社はプレミアム化を推進するため、新たな領域へ積極的に踏み出しています。生成AIは新奇性から実用性へと移行しており、AIコーチを組み込むベンダーが増えています。エージェント的な機能も現れ始めており、その例として新しいGalaxy WatchではGemini(ジェミニ)の音声コマンドや強化されたヘルス統合が活用されています。
スマートウォッチはついに5G時代へ突入し、最新のApple Watch Series 11がその先駆けとなりました。また、アップルとガーミンは、フラッグシップのアウトドア向けウォッチに新たな衛星経由の緊急メッセージ機能を追加しています。2025年第3・四半期におけるスマートウォッチの出荷台数は1%増にとどまったものの、出荷額は8%と大きく伸び、同カテゴリーでのプレミアム化への移行が引き続き順調に進んでいることが示されています。
オムディアのアナリストであるジャック・リーサムは次のように述べています。「スマートウォッチのベンダーは、ユーザー体験を高め、よりシームレスな接続性を提供する新機能を組み込むため、ネイティブソフトウェアおよびサービスを強化するとともに、サードパーティのアプリやサービスプロバイダーと緊密に連携していく必要があります。将来を見据えると、スマートウォッチの未来は、デバイスのコンピューティング性能を最大限に活用する、没入型のクラウドベース生成AIによるヘルス&フィットネスコーチにあります。さらに、ヘルスセンサーを搭載したスマートリングやTrue Wireless Stereo(TWS)といった手首以外のデバイスを統合することは、包括的なヘルス&フィットネスエコシステムを構築し、新たなクロスセルの機会を生み出す鍵となります。これらの基本要素は、スマートウォッチがベーシックデバイスに対してその価値提案を十分に発揮する未来を創出するうえで極めて重要です。」
ベンダー別世界ウェアラブルバンド出荷台数:2025年第3四半期 |
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ベンダー |
25Q3
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25Q3
|
24Q3
|
24Q3
|
年間成長
|
シャオミ |
9.6 |
17.6% |
8.5 |
16.1% |
+13% |
アップル |
9.0 |
16.6% |
8.5 |
16.1% |
+6% |
ファーウェイ |
8.1 |
14.8% |
7.2 |
13.5% |
+13% |
サムスン |
4.7 |
8.7% |
4.8 |
9.1% |
-2% |
ガーミン |
2.9 |
5.2% |
2.3 |
4.3% |
+25% |
その他 |
20.3 |
37.2% |
21.6 |
40.8% |
-6% |
合計 |
54.6 |
100.0% |
52.9 |
100.0% |
+3% |
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注記:端数処理のため、合計が100%にならない場合があります。
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以上
オムディアについて
オムディアは、インフォーマ・テックターゲット(Nasdaq:TTGT)の一部であり、テクノロジー分野に特化したリサーチおよびアドバイザリー・グループです。業界リーダーとの実際の対話や数十万件におよぶデータポイントに基づいたテクノロジー市場に関する深い知見により、同社の市場インテリジェンスは、顧客にとって戦略的な強みとなっています。オムディアは、研究開発(R&D)から投資収益(ROI)まで、最も有望な機会を見極め、業界の進化を後押ししています。
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