-

VSO、AI・アルゴリズム取引の信頼性を回復する世界初の暗号学的監査プロトコル「VeritasChain Protocol (VCP) v1.0」を発表

改ざん可能なサーバーログに代わる「数学的に検証可能な証跡」を提供し、EU AI法およびMiFID IIなど国際的な透明性要件への準拠を支援

東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- VeritasChain Standards Organization(VSO、日本発の国際標準化団体)は、AI駆動型およびアルゴリズム取引システムに対し、数学的に証明可能な透明性を提供する暗号学的監査プロトコル「VeritasChain Protocol(VCP)v1.0」のグローバルリリースを発表しました。

VCPは、従来の改ざん可能なサーバーログを“暗号証明に基づく監査証跡”に置き換えることで、監督当局、ブローカー、取引所、トレーディング企業が「信頼ベースの監督」から「検証ベースの監督」へ移行することを可能にします。

■ なぜ今、VCPが必要とされるのか

2024〜2025年にかけ、世界の市場インフラは重大な転換点に直面しています。

  • 規制圧力や不透明な執行モデル、支払い停止などにより、2024〜2025年の2年間で80社以上のプロップトレーディング企業が破綻
  • 米国ではAI・高リスク金融商品の取り締まりが強化され、EUではEU AI Actの高リスクAI要件(2026年発効)、MiFID II(RTS 25/27/28)におけるタイムスタンプ整合性とベストエグゼキューション規制が進展
  • 年次取引規模が20兆ドルを超えるアルゴリズム取引市場において、その意思決定と執行過程を「フォレンジック(鑑識)レベルで検証可能な形」で保存・開示する必要性が高まっている

こうした「構造的な信頼の危機」に対し、VCPはAIシグナル生成からリスク管理、注文送信、約定に至るすべてのプロセスを暗号学的に一貫した形で検証可能とする“エンドツーエンド監査基盤”を提供します。

■ VeritasChain Protocol (VCP) v1.0 概要

VCP v1.0は、国際規制要件との整合性を前提とした監査アーキテクチャで構成され、以下の4つを主要な柱としています。

1. Cryptographic Chain of Evidence(暗号学的証跡チェーン)
 UUIDv7(時系列ID)、RFC 8785(正規化JSON)、RFC 6962(Merkle Tree)などを活用し、任意の挿入・削除・改ざんが即座に検知可能な監査証跡を実現。

2. Full Lifecycle Logging(全ライフサイクル監査)
 SIG/ORD/ACK/EXE/REJ/CXLなど標準化されたイベント体系により、AI判断、ガバナンス情報、リスク管理、注文送信、最終約定までを一貫して記録。

3. Precision-Safe Data(精度保証データモデル)
 金額・数量はIEEE-754誤差のない「文字列形式」で保存。法的・監査的文脈で求められる“監査等級の数値精度”を保証。

4. Tiered Compliance Framework(階層型コンプライアンスモデル)
 Platinum(HFT・取引所向け)、Gold(機関投資家向け)、Silver(リテール・プロップ向け)といった利用環境別の実装レベルを定義。

■ 国際規制との整合性(Compliance by Design)

  • EU AI Act(高リスクAI)
    VCP-GOVは、モデルID、ハッシュ、重要因子、信頼スコア、人的承認履歴などを記録し、高リスクAIの透明性義務(第12条:記録保持/第13条:透明性)への準拠を支援。
  • MiFID II(RTS 25/27/28)
    ClockSyncStatus(時計同期状態)、スリッページ、レイテンシ、実行価格など不変のメタデータにより、タイムスタンプ整合性(RTS 25)およびベストエグゼキューション検証(RTS 27/28)を裏付ける暗号学的証拠を提供。
  • GDPR(忘れられる権利)
    VCP-PRIVACYは、暗号鍵破棄による“Crypto-Shredding”方式を採用し、監査チェーンの完全性を維持したまま個人データを実質的に消去可能。

■ VCPが支援するステークホルダー(Pain to Solution)

  • 取引所・ダークプール

課題: 内部化・フロントランニング疑惑、マッチングの不透明性
解決: 板情報を開示せずに価格時間優先を暗号学的に証明

  • FX/CFDブローカー・マーケットメーカー

課題: スリッページ論争、執行の妥当性への疑念
解決: 実行価格・レイテンシなど不変データに基づく監査証跡で透明性を担保

  • プロップファーム・リテール型インフラ提供者

課題: 支払い紛争、突然の停止、業界全体の信頼崩壊
解決: 第三者が検証可能な監査ダッシュボードと暗号学的証跡

  • 監督当局・規制当局

課題: 不完全・不整合・改ざん可能なログ
解決: リアルタイムで“機械判読可能な暗号監査ストリーム”を提供し、調査コスト・時間を大幅に削減

■ 発表された主要マイルストーン(v1.0)

  • VCP v1.0 仕様書(英語/日本語/中国語)を公開
  • VCP Explorer API v1.1:Merkle証明検証・監査証明書を提供
  • VC-Certified(VCP準拠認証)プログラムの開始
  • 3社のパイロット導入(証券会社およびプロップファーム、NDA下)
  • 複数言語向けSDKをGitHubにて公開

■ 認証制度に関する重要な注意(Certification Scope)

VC-Certifiedは「VCP仕様への技術的準拠のみ」を証明するものであり、以下の事項についての評価・保証・推奨ではありません:

  • 財務健全性
  • 金融ライセンスの保有状況
  • 業務内容・リスク管理体制
  • 投資価値・収益性・顧客保護

VSOは厳格な中立性方針(Non-Endorsement Policy)に基づき、個別企業の評価・推薦を一切行いません。

■ VeritasChain Standards Organization (VSO) について

VeritasChain Standards Organization(VSO)は、アルゴリズム取引における透明性・公正性・安全性の確立を目的とする日本発の国際標準化団体です。
“Encoding Trust in the Algorithmic Age”(信頼をコード化する)を使命に、VCP標準の策定と、ISO/TC 68(金融サービス)との整合性確保を進めています。
本部:東京

Website:https://veritaschain.org
GitHub:https://github.com/veritaschain
Press Kit:https://veritaschain.org/press

Contacts

【本件に関するお問い合わせ】
VeritasChain Standards Organization (VSO)
広報担当:media@veritaschain.org

VeritasChain Standards Organization


Release Versions

Contacts

【本件に関するお問い合わせ】
VeritasChain Standards Organization (VSO)
広報担当:media@veritaschain.org

Back to Newsroom